すべての陸上選手にとって、陸上の動きをするうえで必要なものがあります。それは、体を作るのに必要な食事(栄養摂取)と水分補給、そして十分な休息です。
いずれかが欠けても陸上選手として、もっと言えばスポーツ選手として、優れた結果を残し、日々の練習をこなす体や精神を作ることは出来ません。
Contents
陸上競技に必要な食事と栄養
習慣を見直そう
運動競技の中でも専門性の高いのが陸上競技です。
他のスポーツよりもウェイトコントロールが記録に大きな影響を与えるため、食事内容が重要になります。
必要なカロリーや栄養素を摂取して、無駄な食事(スナック菓子や清涼飲料水)を避けるなど、気をつけるポイントがあります。
毎日の食事が大切
陸上で走ったり投げたりといった動きは、栄養素を使いエネルギーを消費して、体が生み出しているものです。
一般に知られる基礎代謝とは別に、動いた分のエネルギーは同じ体内のエネルギーで生成されてまかなわれています。
エネルギー源を効率的に摂取するためには、一日の食事を数回(3回ほど)にきちんと分けて食べ、栄養も同時に摂取できる主菜副菜を基本とした食事がよいとされています。
選手にとって必要な間食
間食は悪いものという印象がありますが、日々練習する陸上選手にとっては、間食が数少ないエネルギー源となります。
お菓子はダメですが、おにぎりやバランスの取れた食料(間食の料理)であれば、簡単なものでも良いです。
健康的には、おにぎりがよいですが、エネルギーにかわる食事であればおにぎりでなくても問題ないでしょう。
逆にお菓子は塩分や糖分が多すぎるので、内臓に負担がかかったり、体調を崩す(そうでなくても体内で内臓の負担になる、血液が酸性に寄るといわれているなど)悪影響があるから控えましょう。
それから食事の塩分(ナトリウム)は、水分補給とは関係ない(多くとってもあまり意味がない)ので低塩分にしましょう。
陸上選手が摂りたい栄養素
ビタミン摂取の重要性
栄養の摂取面で陸上選手に特に気をつけて欲しいのが、ビタミンB群・鉄分・亜鉛です。
体がエネルギーを使うのに不可欠な栄養素がB群(B2・B6など)で、水溶性の性質を持つため尿で排出されます。
そのため、日々の摂取が肝心で、練習の前後にしっかりと摂っておきたい栄養素です。
鉄分や亜鉛も体内をめぐる血液の生成や筋肉にかかわるので、特に運動後に必要となる栄養素です。
食事の中に自然と入れても良いですし、サプリメントやプロテインを利用して余分に摂取するという方法でも構いませんから、体に必要な量をしっかりと摂りましょう。
もちろん、この栄養素だけとれば大丈夫というものではないので、必要な他の栄養素も常に摂取するようにします。
たんぱく質の補充
先ほど、プロテインを挙げましたが、栄養摂取以外に重要な役割があるのがこのプロテイン。
たんぱく質の摂取の代表格です。
たんぱく質は分解されるとアミノ酸になるわけですが、特に必須アミノ酸というのは体内で十分に生成することが出来ないので、外部からアミノ酸として補給することが必要になります。
特にロイシンやトリプトファンなど、体の成長を促す成長ホルモンを分泌するのに不可欠な栄養素のため、運動後や寝る前に摂取するのが良いでしょう。
スポーツドリンクに注意!!
食事同様に水分補給は大事で陸上選手がよくします。
ですが、スポーツドリンクを水やお茶のように飲みすぎるのもかえって体によくないのです。
特にスポーツドリンクの中には多量の糖分が入っているので、糖だけを過剰に摂取する習慣がついてしまいます。
ウェイト(体重)の問題もそうですが、体内に糖分があふれるとインシュリンというホルモンが優勢になってしまいます。
しかし、このインシュリンホルモンが出ている間は、真逆の成長ホルモンや甲状腺ホルモンが抑制されてしまい、体をより強くするための体内環境が損なわれます(筋肉の修復や脂肪の燃焼など様々な面でマイナスになる)。
また、練習中にお茶やコーヒーといったカフェイン飲料は、利尿作用で水分を逆に減らしてしまい、熱中症の危険があるということが、一般的にも言われる時代になりました。
ですので、飲料の内容や質も塩分補給や水分補給の役割に重点を置いて飲み物を選びましょう。