東京オリンピックの中でもテニスの試合は、陸上や競泳、柔道など同じように人気の競技となっています。
オリンピックの観戦チケットを希望するも、いつどの会場に誰が出場するのかもわからず、たくさんのコートがあるだけにチケット選びに迷ってしまいます。
大阪なおみの日本代表が期待され、錦織圭選手も過去の実績をみると期待値はあがります。
そこで、そもそも出場選手の資格や条件、決定の時期について基本的なことから見ていきたいと思います。
これをテニスの観戦チケットの購入の参考にしてください。
Contents
オリンピックの出場資格・条件と選手の決定
まずオリンピック選手になるための資格が、
- オリンピック開催時点で男子14歳以上、女子15歳以上。
- 前回のオリンピックから2020年のオリンピックまでの間に、デビスカップ(男子国別対抗)あるいはフェドカップ(女子国別対抗)に最低3回は出場していること。そのうちの1回は2019年か2020年の出場とする。
※特例として過去に20回以上国別対抗戦に出場がある場合は2回でよい。
という最低限の資格が必要です。
その上で、オリンピックの出場条件と国の出場枠は、
- テニスのトータル枠はシングルス男女各64名、ダブルス男女各32組(64名)、ミックスダブルス16組(32名)
- 1カ国6名まで出場できる。シングルス4名、ダブルス2組各2名。
- 最新(2020年6月8日)時点でATP(男子)・WTA(女子)ランキングの上位に入っていること。
→■シングルス:1国最大4人枠。ランキング上位56位はダイレクトで出場権獲得。8名のITF枠は大陸枠として、大陸大会上位者あるいは代表を獲得した事のない国のランキング上位者。(南北アメリカ2、アジア1、アフリカ1、ヨーロッパ1、オセアニア1)
→■ダブルス:1国最大2組。ダイレクト出場31組、ホスト国1組。この時点で日本は出場権を獲得しています。ダブルスランキングTOP10、総合ランキング24位までのチームはダイレクトで出場権獲得。(ただし選手にはシングルスでのランキング最低ラインがあります。)
→■ミックスダブルス:1国最大2組。ダイレクト出場は15組、ホスト国1組。この時点で日本は出場権を獲得しています。2020年6月8日時点の総合ランキングで上位が出場権獲得。なお選手はシングルスかダブルスに出場していることが条件となります。
大阪なおみのオリンピック出場の条件と可能性
ランキングはオリンピックが開催される7月・8月の前にある全仏オープンの成績で決定します。オリンピック1年前の2019年7月1日時点で全仏オープンでの3回戦敗退、7月のウィンブルドンの初戦敗退によりランキング1位から2位になっています。
ランキングは恐らく大丈夫な範囲ですが、もう1つの条件のフェドカップ出場3回をまだクリアしていません。(フェドカップ/国別対抗戦:テニスのワールドカップ。代表チームによりトーナメント制で行われ、国のレベルがランク分けされる)
2017年2月と2018年4月の2回出場していますが、2019年の4月大会は出場を辞退。残る出場機会は2020年2月と4月の2回です。
2019年6月の「JOCスポーツ賞」の表彰式で東京オリンピックの金メダルを目指すことを表明しているので、大会スケジュールは考えているはず。
ということで、大阪なおみのオリンピック出場が判断できるのは「2020年2月」ということです。遅くても2020年の4月にはランキング含めて出場の可能性は判断できることになります。
2020年の4月といえば、オリンピック観戦チケットの一般販売と窓口販売が始まる時期です。確実に大阪なおみの試合が見たい!という人はテニスの観戦チケットの購入はその時期がいいかもしれませんね。
テニスのランキングが決まるポイント獲得と試合の基礎
大阪なおみ選手が4月のフェドカップを辞退したのは、海外の試合を優先させたためです。テニスではフェデラー選手の発言からもわかるように、デビスカップ・フェドカップのワールドカップよりもポイント獲得の高い大規模な試合を優先させる傾向にあります。
オリンピックの出場条件でも“ランキング”が重要なように、なによりランキングを上げる(試合に勝つ)ことが優先です。
そのため1年中大会が開催されていて、選手は自分のコンディションと体力を考えて戦略的に大会に参加することになります。
そこでテニスの試合とポイントについて、基本的なところだけ見ていきましょう。知っていると、今行われている試合やランキングがわかりやすく、オリンピックへ向けて関心も高まりますよ。
テニスの世界ランキングとポイント
オリンピック出場権にもかかわるテニス“世界ランキング”は、いろいろな大会に出場して獲得するポイントによって決まります。大会レベルと順位によって獲得ポイントが違ってきます。
ほぼ毎月大会が開催されています。
★テニス男子世界大会
- グランドスラム:全豪1月、全仏5月~6月、全英7月、全米オープン8月~9月の4大会
優勝2000P、準優勝1200P、3位720P - マスターズ1000:インディアンウェルズ(BNPパリパ)3月、マイアミ3月、モンテカルロ4月、マドリード5月、ローマ5月、カナダ(ロジャーズカップ)8月、シンシナティ8月、上海10月、パリ10月の9大会
優勝1000P、準優勝600P、3位360P - ATP500:ABNアムロ世界テニス、リオ、ジャパンオープンなど11大会
優勝500P、準優勝300P、3位180P - ATP250:年間40大会
優勝250P、準優勝150P、3位90P
★テニス女子世界大会
- グランドスラム:全豪1月、全仏5月~6月、全英7月、全米オープン8月~9月の4大会
優勝2000P、準優勝1200P、3位720P - WTAプレミアマンダトリー:BNPパリバオープン3月、マイアミオープン3月、ムチュアマドリードオープン5月、チャイナオープン10月の4大会
優勝1000P、準優勝650P、3位390P - WTAプレミア5:カタールオープン2月、ローマ5月、カナダ(ロジャーズカップ)8月、シンシナティ8月、武漢9月の5大会
優勝900P、準優勝585P、3位350P - WTAプレミア:東レパンパシフィックを含む12大会
優勝470P、準優勝305P、3位185P
<ランキング参考>
男子テニス・ランキング>>> ATP Ranking
女子テニス・ランキング>>> WTP Ranking
ランキングは過去52週間(1年間)に出場した試合からポイントを獲得できます。その中でポイントの高い18大会(男子)/17大会(女子)の合計で計算されます。オリンピックのランキングは2020年6月8日時点ですので全英オープン(ウィンブルドン)から来年の全仏オープンまでの大会結果がオリンピックの出場権へ関わってくることになります。