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4月に入学や新学期が始まり、最初の行事として“運動会”がある学校の多いですよね。昔は学校の秋の定番行事として定着していましたが、最近の運動会は秋だけでなく初夏の5月ごろに行う学校が増えています。

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その理由としてはいろいろありますが、受験を控えた子どもには勉学に集中させたい、秋に行事が集中するのを避けたい、熱中症にかからないようにする、秋は天候は変わりやすいなど、様々な理由から5月の運動会が主流になりつつあります。ただ北海道ではもともと5月、6月で行う運動会が主流でした。
今では、春の運動会はおよそ半分になっているとのデータもあります。

運動会もオリンピックが影響?!運動会の歴史と広がり

実は“運動会は秋”のイメージには1964年に開催された東京オリンピックが関わっているのをご存じですか?

10月10日の体育の日がオリンピックの開催を記念してつくられた国民の祝日となっていますが、その前後で行うことで“スポーツの秋”を連想させるため秋の開催が増えていったようです。

もともと運動会は開催時期はばらばらでしたが、農作業の担い手として子どものの手が必要な時代には、収穫の終わった秋ころに運動会をする学校が多かったようです。

ちなみに日本のいちばん最初の運動会は1874年3月東京の築地にあった海軍兵学校が開いた「共闘遊戯会」が始まりといわれています。これを学校に取り入れて一般に広めたのが明治時代の初代文部大臣の森有礼です。

運動会は開催する側も気をつかう

最近の運動会では開催時期だけでなく、種目にも変化が現れています。一時期中止が騒がれた「組体操」や「騎馬戦」「玉入れ」「綱引き」は昔の運動会種目では定番でしたが、ケガが多く危険との理由から行わない、あるいは規模を縮小して行う学校が多くなっています。

組体操

その代わり「団体表現」としてダンスパフォーマンスやマスゲームに置き換わりつつあるのが現状です。競うというよりは、団結して何かを行うという趣旨の種目が多くなっている印象です。

また運動会では子どもだけでなくその家族にも様々な影響を及ぼします。昼食は家族総出で団らんというよりは、子どもと親と別々にする学校も多く、昨今の家庭事情に配慮しています。

そしていちばん悩ませるのが「ベストポジション争奪戦」です。特に小学校では年々、場所取り行為が激化しているようで、その親の熱意にはただならぬものを感じるほどです。競技種目も場所取りも子どもの成長をベストな方法で見たい(見せたい)という気持ちの表れでしょうが、皆がお互いに子どもの成長を喜び、見守る学校にしたいですね。

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