箱根駅伝の最大の特徴は全長、区間が長いということと“忍耐の箱根”といわれるようにコースの高低差が激しく選手の体力も勝敗のカギを握るところにあります。
それぞれの区間ごとにコースの特徴があり、そのコースと選手の持つ走りの得意技とをうまく合わせなければ乗り切れません。ではそのコース特徴を見てみます。
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箱根駅伝のコース特徴と見どころポイント
箱根駅伝は「往路」と「復路」になっていて2日に渡って開催されます。
- 1月2日:往路(1区~5区)107.5km
- 1月3日:復路(6区~10区)109.6km
1日目 往路のコース詳細と特徴
1区:21.3km 東京大手町 読売新聞本社前~鶴見
比較的高低差は少なく、最初の出だしのためレースの流れを左右すると言われる。お互いに牽制が続く中、18km地点の六郷橋からの下り坂で攻勢をかけてくることがありここがレースが動くポイント。選手はスピードランナーや準エース級の選手が登場することが多い。
2区:23.1km 鶴見~戸塚
“花の2区”と呼ばれる、箱根駅伝のコース最長の区間。中盤にある権太坂までのなだらかな登り坂と、その後、不動坂交差点までの下り、ラスト3キロの“戸塚の壁”と呼ばれる上り坂がある。この登り下りが選手にとってはペースと体力の配分が難しく、攻略が困難なコース。
横浜みなとみらい周辺を通過するため観客が多く、最大の難所のため選手はエースが登場する。
3区:21.4km 戸塚~平塚
前半ゆるやかな下り坂があり、そこを抜けると相模湾を望む海岸沿いになる。正面には富士山が
見えるコースきっての景勝コース。ただ海からの風の影響を受けやすく、時として向かい風が選手の前に立ちはだかる。2区までのレースの流れを修正する重要ポイント。
4区:20.9km 平塚~小田原
2018年からコースが18.5km→20.9kmに延長になりました。後半の酒匂橋あたりからアップダウンが激しくなり、小田原本町を抜けた辺りから箱根からの冷たい風が吹きつける。
この頃になるとチームの差が広がり、一人でペースを刻むことを要求される。5区に流れをつなげれるかがポイント。
5区:20.8km 小田原~箱根芦ノ湖駐車場入口
最大の上り難所といわれる、箱根湯本駅から国道1号線の最高地点までの標高差864mを一気に駆け上がる箱根駅伝の看板区間。しかしその後、一気に4kmの下り坂があり、走り方の切り替えがゴールのタイムを左右するポイント。
箱根の山を制するものがレースを制するといわれる重要ポイントのため、エース級の選手を配置することが増えている。
2日目 復路のコース詳細と特徴
6区:20.8km 箱根芦ノ湖~小田原
往路5区の山上りが逆に「山下り」となる。最初の4kmを上ると一気に下りとなる。曲がりくねった道が多くカーブも急なためペース配分が重要となる。また下り坂は足への負担も大きく、ここでスピードを出しすぎるとラスト3kmが苦しくなり、足が止まる選手が出ることも少なくない。
7区:21.3km 小田原~平塚
全区間の中でいちばん寒暖差が激しいコース。始めは箱根からの山おろしの冷たい風にさらされ、太陽が高くなるにつれ気温が上昇してくる。
気温変化に体が対応できないと体力消耗が激しい。小さなアップダウンが続きペースがつかみづらく走りにくい。
8区:21.4km 平塚~戸塚
徐々に優勝候補やシード権獲得がみえてくる。追い風を受けることが多く、さらに背後からの日差しによって体力を奪われる。そんな中ラスト5kmに待ち構える「遊行寺坂」が難所となる。ここで失速につながることも、、。
9区:23.1km 戸塚~鶴見
花の2区の逆となり、過去この区間で優勝、シード権争いのドラマが生まれている箱根駅伝きっての名舞台。タスキを受けてすぐの下り坂だが、その後のアップダウンがあるため冷静な走りと終盤への戦略がためされる重要区間。
復路のエースが配置されることも多い、チーム順位争いのポイントとなる。
10区:23.0km 鶴見~東京大手町
優勝、シード権のかかった最終区間。追う者、追われる者、つないだタスキの重圧と士気が選手を奮い立たせる。気温の上昇と共にビル風の影響を受けやすい。逃げ切りか逆転か順位争いもヒートアップ。
こうしてみてみると、どの区間にも特徴がありそれに合わせた選手の戦いがあるのが分かります。毎年、箱根駅伝を走る選手達の姿に共感するのもうなずけますね。
今年はどんなドラマがあるのかお正月の「箱根駅伝」が楽しみですね!