日本人として唯一9秒の壁を破った桐生祥秀に長らくシューズを提供してきたのがアシックスですが、そのアシックスが昨年4月から最新モデルとなっている「桐生モデル」のハイテク化がすごいらしい。
#セイコーGGP #1秒先の世界へ #IMoveMe #ASICS@KiryuYoshihide pic.twitter.com/4rU5gpTCCL
— ASICS Japan (@ASICS_JP) 2018年5月20日
桐生選手の靴へのこだわりは①足裏全体で接地する感覚と②軽量化ということ。軽量化に至っては現在のモデルは片足120gまで実現できているそうです。また桐生選手の走り方の研究の結果、スパイクは半円状に6個だけのシンプルなものでより地面との密着度が高いフラットな作りになっています。
世界基準の靴と桐生モデル アシックスのジェットスプリント
競技用の靴は競技種目や選手によってさまざまですが、より選手のパフォーマンスを上げるために各社も開発に力をいれています。
しかしそこは競技としての最小限の服装規定があり、その範囲内であれば自分のベストな靴やユニフォームを着用してよいことになっています。
その規定は国際基準と国内基準があり、国際基準に近づけるかたちで少しづつ変更されています。競技場の環境の違いもあるため、全てを統一するのは難しい状況です。最低基準は国際基準はIAAF(国際陸上競技連盟)の“Competition Rules”によって決められています。
※国際ルールには“競技者は裸足でも片足あるいは両足に靴をはいて競技をしてもよい”とあります。靴を履かなくてはいけないというルールではないようです。
また国際規定ではスパイクの承認範囲として以下の基準があります。
- 11本を超えてはいけない。=11本以内なら何本でもいい。(スパイクの数)
- 競技用のスパイクは9mmを超えてはならない。(短距離)
- スパイクの先端から長さの半分は4mm以内の太さ。
ちなみに桐生モデルを参考に2018年の最新のジェットスプリントはスパイクが6本です。(配置が違います)
さらに先日、アシックスは“ピンなし”スパイクの陸上短距離シューズの試作を発表しています。金属のピンがなくなることでさらなる軽量化とピンの反発の時間ロスの削減が期待されています。
0.1秒の差を競う選手とそれを支える開発者の貢献にますます目が離せませんね。