中長距離選手は貧血になると致命傷となります。酸素を運ぶためのヘモグロビン濃度や赤血球が足りないと体内は酸欠となるので練習、力が出ない、大幅なペースダウンをしてしまう原因になります。
今回の記事は貧血について、練習時の注意事項、食事について紹介します。この記事では4種類ある貧血のうち7割を占める鉄欠乏性貧血について主に紹介しています。
Contents
貧血になるとどうなるのか?
貧血時の体調面の特徴
疲れやすいというのが最も特徴的です。
ウォーミングアップですぐ息切れしてしまう、軽い練習メニューなのに疲労してしまうことがあると貧血を疑ってみましょう。
また、少数ではありますがマラソンなどの長距離選手に多い溶血性貧血になると皮膚や目に黄色みがかかる特徴があります。
男女差では女性の方が貧血になるリスクが高い傾向にあります。
どうやって貧血検査をするのか
病院で血液検査できます。病院には、「スポーツをしていて、貧血の検査したい」と伝えるとすぐ血液検査してくれます。
検査項目は赤血球、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリットなどの基本的な項目を検査してくれますが、ここでフェリチン(貯蔵鉄)の数値も追加することをおすすめします。
頻度ですが、半年に一度など小まめに検査すると、万が一貧血になっても軽度で治療することができます。
フェリチン(貯蔵鉄)の重要性
貯蔵鉄ということから、血液中の鉄のストックになります。
現在正常でもフェリチンの数値が低いと、合宿や追い込み時期に練習を積むことができません。
また、フェリチン(貯蔵鉄)の数値が低いとインターバルなどのペースが変動するメニューやペース走が追い込みきれなくなってしまいます。
そのため、フェリチン(貯蔵鉄)が重要になります
練習時に気をつけること
練習時の違和感を見逃さないように
練習時では、ウォーミングアップなどの息切れや大幅なペースダウンの時にわかると説明しました。
この時、疲労度がたまっている場合も考えられますが、疲労していないのに異常な息切れは貧血を疑う必要があります。
貧血が原因なのに気持ちが弱いと決めつけてしまい、自信を失ってしまう危険があります。自分や周りの選手が徐々に走れなくなっている場合は、自信を失う前に早急に病院で検査しましょう。
もし仮に貧血ではなかったとしても不安材料がなくなったという心理的な負担が軽くなります。その場合、疲労が溜まっている可能性があるので、メニューの強度を調節するようにしましょう。
食事面で工夫すること
食事は3食きちんと食べましょう。主食、主菜、副菜バランスよく食べることが大事です。
特に鉄分が多く含まれる食べ物や造血作用があるビタミン類、良質なタンパク質を多く含む食べ物をきちんと取りましょう。ビタミンB12、葉酸を不足なくとるように心がけましょう。
食べ物としては、牛・豚レバー、魚介類、甲殻類、玉子の黄身、チーズ、大豆、緑黄色野菜などを積極的にとりましょう。
注意事項ですが、朝練時に可能であれば捕食をすることをおすすめします。そして食事中に鉄の吸収をよくするためによく噛んで食べましょう。
【まとめ】貧血を防ぎながら練習をしましょう
貧血になってしまうと回復するまでにかなりの時間を要します。
また、貧血にならないようにしばらくの間練習の強度を調整する時間も要するので、貧血でシーズンを終えてしまう危険もあります。
日頃きちんと食事をとること、また練習の強度によっては鉄分を多く含む食べ物、造血作用のある食べ物を積極的にとることが大切です。
貧血によって自信喪失をした選手がかなり多いです。もし、少しでも異変を感じたときは病院に行くようにしましょう。
有意義な競技生活を送るために体調管理をしっかり整えましょう。