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毎年、話題になり注目される箱根駅伝(1月2日、3日開催)にはいろいろな楽しみと観戦ポイントがあります。ただがんばって走っているだけじゃない箱根駅伝のちょっとしたルールと選手達の表情の意味を知って、より深く箱根駅伝を観戦しましょう。

駅伝の醍醐味は「たすきリレー」ですが、箱根駅伝は走行距離が長く2日に渡って開催されるため、時に「たすきが繋がらない」ことがあります。選手にとってはなんとも悔しいことですが、それが起こるのは「繰り上げスタート」というルールがあるためです。

駅伝が一般道を利用しているため長時間の交通規制はできないための措置です。
トップとある一定の時間差がついたら、前走者のたすきを受取ることなくスタートするルールのことです。これは自分の実力の差を見せつけられることになるため、選手にとってはなんとしても避けたい事です。

「箱根駅伝」繰り上げスタートのルールは往路/復路で違う

「箱根駅伝」の繰り上げスタートは、往路・復路での時間差が違います。基本は先頭(トップ)走者から20分の経過で前走者を待たずスタートします。

【2018年9区→10区の繰り上げスタート】

 

【往路】
  • 2区鶴見中継所、3区戸塚中継所:トップとの差、10分で繰り上げスタート
  • 3区鶴見中継所、5区戸塚中継所:トップとの差、10分で繰り上げスタート
  • 4区平塚中継所、5区小田原中継所:トップとの差20分で繰り上げスタート
  • 往路ゴールは10分以内にゴールしなければ、2日目のスタートがトップと10分の差で一斉スタート
【復路】

・全復路区間で20分以上の差で繰り上げスタート

2018年では1日目のゴールで10分をオーバーしたのは5チームでした。
大東文化大、国士舘大、東京国際大、上武大、関東学生連合(参考参加)

繰り上げスタートした時の順位はどうなるの?

繰り上げスタートはルールで認められていることなので、失格にはなりません。
繰り上げした場合、2日目のスタートが10分ビハインドの一斉スタートとなるので、仮にトップとの差を10分以上つければ逆転優勝することは考えられます。

>>> 箱根マラソンの順位の付け方とルール

ただ10分は距離にして3kmほどの開きがあります。(だいたい各区間20kmくらいの距離で、記録が1時間前後で走行)2018年の復路1位の青山学院大と2位の東洋大でその差6分弱なので(スタートは青山学院大が東洋大の36秒ビハインド)順調にたすきをつなぐチームでもかなりの開きがあります。始めから10分のビハインドでさらに時間をつめるのは至難の業でしょう。

ちなみに復路でいちばん繰り上げスタートの多い魔の区間は“9区”とされています。戸塚~鶴見の間でいちばん大逆転の起こりやすい優勝、シード権争いの激しい区間です。区間距離が23.1kmといちばん長く、「花の2区」と並んで各チームが重要視する重要な区間でもあります。

2018年のこの区間での繰り上げスタートは、國學院大・大東文化大、山梨大、東京国際大、国士舘大、上武大、関東学生連合(参考)で、よく見れは、6区の10分差一斉スタートと大学が被ってる、、。(上の動画 ↑↑)

たすきが繋がらない!繰り上げスタートした時の「たすき」はどうなる?

繰り上げスタートをした場合、前走者が来る前にスタートしてしまうので“たすきを繋げない”ことになります。その場合、大会事務局の用意した“白たすき”を掛けて走ることになります。

しかし白たすきでも往路の最後5区と復路の最後10区は各大学が準備したたすきを掛けてゴールすることができます。やっぱり最後くらいは自分達の大学のたすきをもって区切りをつけるという配慮は、選手にとっても見る側もなんだか安心感があります。

箱根駅伝ほど“たすきをつなぐ”ことの意味を感じさせる駅伝は他にないでしょう。2019年の「箱根駅伝」はどんなドラマと伝説を生むのかその目撃者になるのはあなたかもしれません。

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