10月以降、気候もよくなり駅伝・マラソンの大会シーズンになってきました。それにお正月の風物詩といえば家族で「箱根駅伝」を見るという家庭も多いはず。学生のがんばっている姿をみるとついつい応援したくなりますよね。
でもその箱根駅伝はどんな駅伝大会かご存じですか?他の駅伝とは違い2日間あります。それに「青学連覇!」とかニュースになりますが、2日間の勝負をどうやって順位をつけているのかちょっと疑問。
毎年行われいる大会だからこそ、意外と知らない「箱根駅伝」の優勝や順位のしくみを理解してみましょう。
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2日間行われる箱根駅伝は往路・復路で優勝、順位にルールがある
箱根駅伝の特徴でもある2日間の試合はコースに往路と復路があります。1日目が往路で2日目が復路です。
そのため途中で試合が中断してしまうため、成績も各区間はもちろん往路記録(成績)と復路記録(成績)があり、その2つを合わせた総合記録(成績)があります。この記録(成績)に対してそれぞれ往路優勝(順位)、復路優勝(順位)、総合優勝(順位)になります。
ですので、1日目(往路)を首位でフィニッシュしたのに、総合優勝になっていないということが多々起こります。また逆に2日目の復路で1位でフィニッシュしたのに最終的に優勝になっていないこともあります。往路復路どちらも1位でフィニッシュすれば“完全優勝”となります。昨年の94回大会は違いますが、93回、92回、91回大会は青山学院大が完全優勝です。
昨年は往路は東洋大が1位(優勝)で復路は青山学院大が1位(優勝)となっているため青山学院大の優勝は“総合優勝”です。
最終的に復路の成績がでてみないと総合優勝と順位がわからないため最後の最後まで目が離せない駅伝大会なのです。
箱根駅伝の順位は時間と差によって決まる
具体的に昨年94回大会のタイムと順位で見てみましょう。
【94回箱根駅伝成績】大学名/記録(1位との差)
(往路)優勝:東洋大学
①東洋大学:5時間28分29秒
②青山学院大学:5時間29分5秒(36秒)
③早稲田大学:5時間30分25秒(1分56秒)
④拓殖大学:5時間33分5秒(4分36秒)
・・・
⑦日本体育大学:5時間33分6秒(5分18秒)
2日目の出発は往路の1位との時間差が出発時間の差となります。東洋大学が8時0分→
青山学院大8時0分36秒→早稲田大8時1分56秒出発。
(復路)優勝:青山学院大学
①青山学院大学:5時間28分34秒
②東洋大学:5時間34分3秒
③日本体育大学:5時間35分41秒
④東海大学:5時間36分0秒
・・・
⑦早稲田大学:5時間28分44秒
・・・
⑪拓殖大学:5時間39分27秒
《総合優勝》青山学院大学:優勝
①青山学院大学:10時間57分39秒
②東洋大学:11時間2分32秒
③早稲田大学:11時間9分9秒
④日本体育大学:11時間9分28秒
総合優勝は往路と復路の合計タイムで決まります。往路は東洋大学が優勝でしたが復路で青山学院大に4分53秒の差をつけられているので前日の差は完全に抜き青山学院大が優勝です。
早稲田大は復路でかなり順位を落としてしまいましたが総合記録で3位、日本体育大は往路は7位でしたが復路で追い上げ総合4位という結果になっています。
箱根駅伝が復路での逆転がおこる時間差のトリックがあるため最後まで勝負のわからない大会というのがおわかりいただけたかと思います。
なお大会の10位までは次年のシード権を獲得することができることになっています。
さて今年は青山学院大の完全優勝か総合優勝なのか、あるいは他の大学が優勝になるのか目がはなせませんね!