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「ストリート・スポーツ」からオリンピック競技へ

2020年東京オリンピックの新種目と言えば、空手、スケートボードとスポーツクライミングが大きな話題となっていますが、ここで注目したいのは、新たに正式競技として採用された3人制バスケットボールの実施です。

この競技は、昔からアメリカなどの多くの国の体育館、校庭やバックヤードで「three on three(スリーオンスリー)」または「three by three(スリーバイスリー)」と呼ばれて、大勢が楽しんできた「ストリート・スポーツ」から発展したバスケットボールの変形です。

幸い、数年前からルールなどが国際的に統一され、正式なスポーツとしての市民権を得るようになりました。
そして、ついに、2017年6月9日、 国際オリンピック委員会理事会にて、2020年東京オリンピックで正式種目としての実施が決定されました。

https://twitter.com/bbking_jp/status/873397693564895232

競技名と統一ルールが正式決定

3人制のバスケ「3×3」は、国際バスケットボール連盟(FIBA)が正式なルールを設け、2007年から「正式競技種目」として、世界中で拡大するようになりました。
主な世界大会としては、W杯、アジア杯、U―18など年代別W杯などが開催されていいます。
また、クラブ世界一決定戦も行われています。

3×3には、世界ランキングのほかに、選手個人のポイント制によるランキングもあるのが一つの特徴です。

現在、世界の3×3の選手人口は、150万人以上といわれています。

「3×3」ルールの概要

3人制バスケ「3×3」の国際バスケットボール連盟(FIBA)のルールは5人制と大幅に違います。

半分の面積のコートでプレーが行われることもあり、5人制よりもさらにスピーディーと言われています。
通常のバスケットボールコート(縦28メートル×横15メートル)の約半分(縦11メートル×横15メートル)を使用し、3人で試合に臨みます。

 


1チーム3人でプレーし、控え選手は1人です。
コイントスで攻撃側・守備側を決め、ゲーム開始となります。

10分一本勝負で、通常のバスケットボールの3ポイントラインが2ポイントラインとなり、その外側からであれば2点、内側が1点(フリースローも1点)とカウントされます。
どちらかのチームが21点先取した場合はその時点でゲームが終了となります。

ボールサイズは6号球、重さは7号球が使用されます。
ショットクロックは12秒(シュートを打つまでの制限時間)です。
チームファウル制限は6回(7回目以降のファウルで相手にフリースロー)です。

攻守交代したらボールを一度ラインの外に出さなければならないこととなっています。

3人制バスケの日本の環境

世界で唯一のプロリーグ

国内では、国際バスケットボール連盟(FIBA)承認、日本バスケットボール協会(JBA)公認の、世界で唯一のプロリーグ「3×3PREMIER・EXE(スリーバイスリープレミアドットエグゼ)」が2014年よりスタートしています。
これは、男子プロバスケットのBリーグより2年も早い開始です。
3×3 PREMIER.EXEが開催した試合を、2016年度は8大会で合計17万人が観戦しました。
2017年度は18チーム3カンファレンス制で全国各地において試合が実施さました。

https://twitter.com/3x3league/status/1047415662140772354

今後の目標

認知度の低い競技ほど、五輪の盛り上がりを五輪後に生かすことが大きな課題となると言われています。
5人制バスケットボールに比べ、認知度の低い3×3は、今後大いに成長の可能性がある競技として世界から注目されているようです。

そこで、2020年東京オリンピックに向けて、3×3のプロリーグ「PREMIER・EXE」の中村考昭(たかあき)コミッショナー(45)は、こう語ります。
「社会が都市化していけばいくほど、3×3には有利になる。
3×3は、アスファルトやコンクリートの上でもできますから。
逆にインフラ投資がいらなくなるという点で、他の競技に比べて優位性は高いんです」と言います。

東京五輪が開催される20年には、日本国内に3×3のプロチームを100チームつくる計画だそうです。
「…日本の商店街ごとに(3×3のプロチームがある)。そんな社会にしたいですね」と中村氏は目標を話しました。

強化責任者にトーステン・ロイブル氏が就任

8月に日本バスケットボール協会は2020年東京五輪で新たに実施されるバスケットボール3人制の強化責任者にドイツ出身のトーステン・ロイブル氏(46)が就任すると発表しました。
同氏は男子日本リーグのトヨタ自動車などを指揮し、2012年からは日本協会で若手世代の育成を担当してきた経験があります。

日本協会は今後、男子のBリーグや女子のWリーグ選手の3人制転向も視野に、5人制との一体型の強化体制とする方針だと表明しています。
ロイブル氏は「3人制の強化は日本のバスケットボール界の将来にとっても大切。若手の大型選手育成にも役立つ」と意気込みを語っていました。
既にプロリーグもあり、広場がればプレーできる3×3は、東京五輪をきっかけに、さらに日本で人気になるのは間違いないようです。
日本勢を応援したくなる競技がまた増えましたね。

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