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NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」が紹介する日本が初めてオリンピックに参加した1912年ストックホルム大会は、どのような様子だったのでしょうか。

当時開催された大会の競技種目の内には、我々はオリンピック競技としては馴染みのないものがあったようです。

「綱引」の金メダルは地元チーム

1912年5月5日 から7月27日 まで、スウェーデン・ストックホルムで開催された第5回オリンピック競技大会には28の国や地域が参加し、競技者の人数は2,437人と記録されています。

行われたのは15競技102種目で、主なものは、陸上競技、競泳、飛込、水球、サッカー、テニス、ボート、レスリング、セーリング、自転車、馬術、フェンシング、射撃、近代五種競技、綱引、野球および芸術でした。

ここでまず見につくのは「綱引(Tug of War)」ではないでしょうか。

子供のころ校庭で綱引きをした覚えがある人は多と思います。

また、世界中の子供達や腕自慢の大人達がやっていることも想像できます。

しかし、正式なスポーツ、ましてやオリンピック競技として位置付けるのは難しいように思えますが、1900年から1920年までの間、6つの五輪大会の正式種目でした。

1912年の大会では、綱引競技に登録していた国は、イギリス、ボヘミア、スウェーデン、オーストリアとルクセンブルクの5チームでした。

しかし、実際に競技が始まると、イギリスとスウェーデン以外のチームが試合に現れなかったため、決勝はこの2チームで行われ、見事に地元チームが金メダルを獲得しました。

イギリスは銀メダルを受賞しましたが、他のチームは競技に参加していないため、銅メダリ該当者無し、となってしまいました。

また、驚くことに、優勝したスウェーデンチームの構成メンバーは、ストックホルム市警察の警官達で、次席のイギリスチームは何と、全員ロンドン市警察のポリスマンでした。

つまり、この年の綱引き競技は、ニ都の警察対決だったのです。

細かく見ますと、年によって、綱引きのチームメンバーの人数が変更になったそうです。

1900年は6人、1904年は5人、1908から1920年の3大会では8人制で綱引き競技が行われたのでした。

「芸術」競技とは何を競うのでしょう?

もう1つ、非常に気になる「競技」があります、それは「芸術」です。

オリンピック競技に「芸術(Art competitions)」が加わるのがこの1912年ストックホルム大会が初めてですが、なんと1948年まで正式な五輪競技として残っていました。

芸術競技の種目は、建築(architecture)、文学(literature)、音楽(music)、絵画(painting)と彫刻(sculpture)の5種目でした。

全ての作品のテーマは、スポーツに関連したものでなくてはならないというルールでした。

また、彫刻部門には金と銀のメダルの表彰があったのですが、他の部門は金メダルのみでした。

興味深いのは、文学の金メダリストは、近代オリンピックの父と呼ばれているクーベルタン男爵(ピエール・ド・フレディ、 Pierre de Frédy, baron de Coubertin, 1863年1月1日 – 1937年9月2日)でした。

男爵は2人のドイツ人の名前を使って、匿名で応募したそうですが、さすがにスポーツへの深い思慮が評価されたようです。

日本だけが初参加国ではなかった

日本にとっては歴史的なオリンピック初参加となった第5回大会ですが、大会にとっても、アジア大陸初の参加国として、日本が加わったことにより、文字どおり五大陸が競う「五輪」大会となったわけです。

日本以外のオリンピック初参加国はエジプト、アイスランド、ポルトガル、セルビアとチリでした。

また、国のチームに属さないで、個人参加(private entries)が許された最後の大会だったそうです。

「NIPPON」の入場

オリンピックの開会式では、各国の選手団は国旗と共に国名がローマ字で書いてあるプラカードをかざしてアルファベット順に入場します。

我々が見慣れているのは、日の丸と「JAPAN」の文字ですね。

しかし、大会直前に、日本選手団の嘉納治五郎団長の決断で、「NIPPON」と書かれたプラカードを使うことになってしまいました。

そのため、「N」で始まる国名なのに、「J」で始まる「JAPAN」が入る予定の「ITALIA」と「LUXEMBOURG」との間で入場することとなってしまいました。

日本が「NIPPON」と表記されるオリンピック大会はこれが最初で最後となりました。

全てが初めての日本選手団、シベリア鉄道17日間の旅を含めて、さぞ御苦労されたと思います。

大河ドラマの「いだてん」でもその骨折りが見どころとなるのではと思います。

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