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NHK2019年の大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」(作:宮藤官九郎)の前半は、日本のマラソンの父と言われている金栗四三(中村勘九郎)が、黒坂辛作(ピエール瀧)が縫った足袋をはいて、日本人として初めてオリンピックに参加した1912年ストックホルム大会にまつわる物語です。

足袋縫いシーンはカット

「いだてん」の前回の第10話では、金栗四三がストックホルムの更衣室でポルトガルのランナーに、金栗が走るとき履いている足袋のことを聞かれて、結局一足あげることになります。

そこで、自分のための予備の足袋が必要となり、東京の足袋屋「ハリマヤ」の店主、黒坂辛作(ピエール瀧)に「大至急、足袋送れ」と電報を打ちます

電報を受け取った黒坂辛作は必死に足袋を縫い続けます。

そして、金栗に遅れてストックホルム入りした日本選手団の嘉納治五郎団長(役所公司)が、そのハリマヤの足袋を届けることになりました。

しかし、黒坂辛作を演じるピエール瀧容疑者の逮捕を受けて、第10話の土曜日の再放送では、「ハリマヤ」の店主のシーンはカットして放送されるようです。

瀧容疑者出演シーンは全て再編集される

NHKの14日の発表によりますと、麻薬取締法違反(使用)容疑で12日夜に逮捕されたピエール瀧(本名・瀧正則)容疑者(51)が出演している大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」(日曜午後8時)について、16日の再放送(第10回)は出演シーンをカットして放送するとのことでした。

また、第11~13回(17、24、31日放送)は予定通り放送するようです。

第11回にはピエール瀧容疑者の出演シーンが無く、12、13回は未完成だったため、出演シーンがないように編集したということでした。

足袋屋「ハリマヤ」の黒坂辛作の功績

ピエール瀧容疑者のショッキングな逮捕で「いだてん」の脚本がいろいろと影響を受けそうですね。

また、代わりの俳優が黒坂辛作を演じることになる可能性も大いにあります。

しかし、史実として、ハリマヤが作った足袋が、金栗四三を始めとし、日本の陸上競技に大きな影響を及ぼしたことは事実です。

金栗四三とハリマヤについて、ウィキペディアには以下の記述があります。

「(金栗四三は)現役当時は地下足袋で走っていたが、オリンピック出場後、東京の足袋屋ハリマヤ黒坂親子に頼んで足袋の改良に取り組み、ハゼ(留め金具)をやめ、甲にヒモが付いた型へと変更、さらにはストックホルムで見た外国人が履くゴムを底に付けたシューズがヒントとなり、ゴム底の「金栗足袋」を開発、多くの日本のマラソン選手が「金栗足袋」を履いて走ることとなった。」

このように、大事な役割を果たした足袋屋ハリマヤの黒坂辛作の功績が引き続き「いだてん」でどのように紹介されるのか、注目したいものです。

足袋をもらったポルトガル選手の悲劇

実は「いだてん」の前回の第10話に関係するもう一つ悲しい話が関係しています。

金栗四三から足袋を受け取るポルトガルのマラソン選手の名前は、フランシスコ・ラザロ(21)で、金栗同様、母国が初めて参加する五輪大会の代表として責任を重く感じていたランナーでした。

しかし、マラソン競技開催の当日は最高気温40°Cという記録的な暑さで、レース途中、折り返し地点には給水所が用意されていたものの、参加者68名中およそ半分が途中棄権するほどの過酷な状況でした。

その中、金栗四三は給水しなかったこともあり、27km付近で意識を失ってコースを外れ、近所のペトレ家に迷い込んで助けられたそうです。

しかし、一方のフランシスコ・ラザロ選手は、準備も不十分なこともあり、マラソンの30kmを過ぎた地点で意識を失って倒れ、病院に運ばれましたが、翌日、死亡してしまったのです

近代五輪大会が開催されて以来、最初の競技が原因の死亡だったそうです。

金栗四三とフランシスコ・ラザロ選手との足袋にまつわる話の信ぴょう性は定かではありませんが、1912年にスウェーデン・ストックホルムで開催された第5回オリンピック競技大会のマラソンは、特に日本とポルトガルの陸上界では忘れられない競技となりました。

大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」はこの歴史上に起きた悲劇と、今現在起きているショッキングな出来事に、どのように対応するのか、注目が集まっています。

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