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NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」の第二部が始まり、なにがなんでも、次の1928年アムステルダムオリンピックに日本の水泳チームを送り込む決心で翻弄する新聞記者、田畑政治(阿部サダヲ)がクローズアップされます。

田畑記者は何と、当時の大蔵大臣で第20代内閣総理大臣となる高橋是清(萩原健一)に資金援助を直談判し、日本選手団のオランダ派遣が可能となります。

女子陸上競技が解禁される

近代オリンピックの創立者と呼ばれているクーベルタン男爵は以前より女性の陸上競技への参加に反対していたため、五輪では行われて来ませんでした。

しかし、第9回アムステルダムオリンピック競技大会からは女子の参加が認められ、女性への門戸開放という点で大きく進歩した大会でした。

上記の女子陸上選手の参加解禁を受け、日本からは人見絹枝(菅原小春)が出場し、800mで銀メダルを獲得しました(日本最初の女子メダリスト)。

100mの決勝に進めなかった悔しさを800mにぶつけて、8月1日の予選を2分26秒2で通過し、翌日の決勝は2分17秒6でドイツのリナ・ラトケに次ぐ2着となり、見事、日本人女性初のオリンピック・メダリストとなりました。

このオリンピックでの800mの人見選手は次席でしたが、それまでの世界記録を上回っていました。

https://twitter.com/nhk_td_idaten/status/1145301202055438337

しかし、この女子800mではレース後に多くの参加選手が倒れ、その苛酷さを理由に200mより長い女子陸上競技は1960年代まで実施が見送られることとなりました。

人見絹枝選手が、このとき、いかにすごい気力を発揮したかが想像できます。

陸上と水泳で五メダル獲得

この第9回アムステルダムオリンピック競技大会では、「いだてん」に出場する日本選手団の鶴田義行(大東駿介)と高石勝男(斎藤 工)が水泳競技のメダル獲得に大活躍しました。

日本選手団が獲得してメダルは以下の通りです:

金メダル

陸上競技三段跳: 織田幹雄(早稲田大学) 男子三段跳(15m21cm)
競泳男子200m平泳ぎ: 鶴田義行(報知新聞) 男子200m平泳ぎ(2分48秒8)

https://twitter.com/nhk_td_idaten/status/1139004502764376064

銀メダル

陸上競技女子800メートル競走: 人見絹枝(大阪毎日新聞) 女子800メートル競走(2分17秒6)
競泳800mリレー: 新井信男・佐田徳平(明治大学)・高石勝男・米山弘・野田一(慶応大学、予選出場) 男子4×200m自由形リレー(9分41秒4)

銅メダル

競泳男子100m自由形: 高石勝男(早大) 男子100m自由形(1分00秒0)

https://twitter.com/nhk_td_idaten/status/1137917323518627840

日本選手団出場競技と記録

陸上競技

男 子

永谷寿一(満鉄) 男子10000メートル競走:19位(33分31秒0)、男子マラソン:48位(3時間03分34秒)
沖田芳夫(早大) 男子ハンマー投:予選落ち(44m41cm)、男子円盤投:予選落ち(36m38cm)
古山一郎(早大) 男子ハンマー投:予選落ち(37m89cm)
斎辰雄(育英商教) 男子十種競技:12位(6757.650点)
三木義雄(会社員) 男子110メートルハードル:準決勝落選(記録なし)
山田兼松(坂出青年) 男子マラソン:4位(2時間35分29秒)
住吉耕作(早大) 男子やり投:予選落ち(59m05cm)
織田幹雄(早大) 男子三段跳:金メダル(15m21cm)、男子走高跳:9位(1m88cm)、男子走幅跳:予選落ち(7m11cm)
相沢巌夫(京都帝国大学) 男子100メートル競走:1次予選落ち(記録なし)、男子200メートル競走:1次予選落ち
中沢米太郎(体操学校-後の日本体育大学) 男子十種競技:22位(5672.175点)、男子棒高跳:6位(3m90cm)
津田晴一郎(慶大) 男子マラソン:6位(2時間36分20秒)
南部忠平(早大) 男子三段跳:4位(15m01cm)、男子走幅跳:予選落ち(7m25cm)
木村一夫(早大) 男子走高飛:6位(1m88cm)
相沢巌夫・井沼清七(早大)・大沢重憲(早大)・南部忠平・山口直三(早大、出場せず) 男子400メートルリレー走:予選落ち(43秒6)

女 子

人見絹枝(大阪毎日新聞) 女子100メートル競走:準決勝落選(12秒8)、女子800メートル競走:銀メダル(2分17秒6)

水 泳

競 泳

高石勝男(早大) 男子100m自由形:銅メダル(1分00秒0)、男子1500m自由形:準決勝棄権(21分20秒8)、男子400m自由形:準決勝4位(5分10秒4)
新井信男(早大) 男子1500m自由形:準決勝4位(21分42秒4)、男子400m自由形:予選落ち(5分23秒4)
竹林隆二(早大) 男子1500m自由形:予選落ち(22分30秒4)
鶴田義行(報知新聞) 男子200m平泳ぎ:金メダル(2分48秒8)
入江稔夫(茨木中) 男子100m背泳ぎ:4位(1分13秒6)
馬渡勇喜(明大) 男子200m平泳ぎ:予選落ち(2分58秒2)
米山弘(早大) 男子400m自由形:準決勝4位(5分21秒0)
木村象雷(早大) 男子100m背泳ぎ:予選落ち(1分20秒4)
新井信男・佐田徳平(明大)・高石勝男・米山弘・野田一(慶大、予選出場) 男子4×200m自由形リレー:銀メダル(9分41秒4)

飛込競技

高階富士夫(茨木中) 男子飛板飛込:9位(記録確認中)

ボート

佐藤八郎(日大)・高嶋勇(早大)・土田信(東大)・能勢一男(明大)・園部司(東大、かじ)・濱田義明(東京高師、出場せず)、菅原兵衛(東京高工、出場せず) かじ付きフォア:敗者復活戦敗退(7分51秒40)
石井金一郎(東京ローイング・クラブ) シングルスカル:途中棄権

ボクシング

臼田金太郎(明大出) ウェルター級:準々決勝敗退
岡本不二(東洋商出) バンタム級:1回戦敗退

レスリング

新免伊助 フリースタイル・ライト級:1回戦敗退

馬 術

岡田小七(騎兵少佐、馬名:涿秋) 馬場馬術個人:20位
吉田重友(騎兵大尉、馬名:久山) 障害飛越競技個人:失権
城戸俊三(騎兵少佐、馬名:久軍) 総合馬術個人:21位
遊佐幸平(騎兵中佐、馬名:魅) 馬場馬術個人:28位

この1928年アムステルダムで開催された第9回オリンピック競技大会で初めて聖火が使用され、大会中に継続して燃やされたそうです。
その伝統を引き継いで、2020年の東京オリンピックの聖火どのようなデザインになるのでしょうか。
楽しみですね。

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