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川内優輝(31、埼玉県庁)は福岡国際マラソンの11キロすぎに先頭集団から遅れてしまい、必死の形相で後半に巻き返したが、10位でレースを終えることになりました。

後半巻き返し、10位フィニッシュ

20年東京五輪代表選考レース「マラソン・グランド・チャンピオンシップ(MGC)」選考会を兼ねた、福岡国際マラソンは2日、福岡市内の平和台陸上競技場発着で行われ、4月のボストン・マラソンを制した公務員ランナー・川内優輝は2時間12分3秒(速報値)で10位でゴールしました。

川内は11キロ過ぎに約30人の先頭集団から遅れはじめ、13キロ過ぎに第2集団に吸収されてしまいました。

しかし、その後は苦しそうな表情を見せながらも、ペースは落ち込むことはなく、30キロ過ぎからは驚異的な粘りを見せて次々と前方の選手を追い抜き、徐々に順位を上げて行きました。

最終的には順位を上げて、10位でフィニッシュすることが出来ました。

後半は川内らしい走り

今回の福岡国際マラソンの11キロすぎに先頭集団から脱落し、結果的には2時間12分3秒のタイムで10位にゴールしたことについて、川内優輝選手自身は次のように感想を述べています。

「また前半で離されて、後半粘るだけのレースになってしまった。(11月18日)上尾ハーフマラソンで状態が良くて、1キロ3分ペースでいけるかと思ったが。ハーフではごまかせても、フルマラソンはごまかしが効かない」と話しました。

ただ後半は川内らしい走りを見せることが出来ました。

持ち味の粘りで少しずつ順位を上げ、「曇り空になったら体が動いてきた」といいます。

「折り返しで18位と聞いて、(最後は)10位になった。30キロまで(先頭に)ついていけたら、100%失速しませんから」とも語りました。

目標は21年世界選手権

夏場のレースに弱い川内は、2020年東京五輪を目指すかどうかについて明言を避けています。

すでに東京五輪代表選考会となる来年9月の「マラソン・グランド・チャンピオンシップ(MGC)」の出場権は獲得している立場ですが、今回の福岡国際もMGCとほぼ同時期に開催される世界選手権(ドーハ)の切符を目指して走ってきました。

東京五輪は暑さを考慮してレース開始時間が早朝に前倒しされる見通しですが、ドーハはさらに涼しい真夜中の午前0時スタートです。

川内にとって「自分が力を発揮できるのは、東京ではなくドーハ」という思いもあります。

ただ、世界選手権の代表選考会を兼ねた福岡国際で日本人8番手の10位に終わり、ドーハの切符獲得も極めて厳しい立場に追い込まれてしまいました。

MGCに出場するかどうかは流動的だが、川内の視線は東京五輪ではなく、早くも21年世界選手権に向いています。

21年の開催地となる米オレゴン州ユージーンに思いをはせ、「ユージーンでメダルを目指します」と宣言していまう。

マラソン通算100回が目前

川内優輝選手は4月のボストン・マラソンで優勝するなど、世界中を走ってきた2018年も残すところ防府マラソンだけになりました。

16日の自身の今年ラストレースを走りきると、マラソン通算89回になります。

節目の大台が迫っていることについて、さらなる大きな目標を語りました。

「2019年中に100はいくかな。マラソン100回は、1つの超えたい目標ですから。“サブ20(2時間20分以内)”も100回が迫っている。“サブ20”の100回はそう簡単にいかないので、むしろそっちの方を頑張りたいですね。フルは2019年中、“サブ20”は、2020年中です」

来年11本の42・195キロを走れば、偉業を達成することが出来ます。

2時間20分以内の完走は、現在83回記録しています。

トップランナーの証明とも言うべきこちらの大台も、視界にとらえているようです。

来年は“元公務員ランナー”?

 4月のボストン・マラソンで優勝し、自信をつけたことで来春に公務員を辞めてプロランナーに転向する意向を表明しています。

そこで、本人は来年、何と呼ばれたいか、気持ちを話しています。

「公務員ランナーじゃなくなって、“元公務員ランナー”と呼ばれるのは嫌じゃないですか。今井さん(正人、トヨタ自動車九州)も“元山の神”と言われるのが嫌だと言っていました。“元”は嫌ですね。早くキャッチコピーを付けたいですよ。(マラソン100回で)百戦錬磨の川内さんと。必ず上位で走って、時々、ガーーーっと、ボストンみたいなことをやりたいですね」と川内は希望を語っています。

通算と2時間20分以内の“ダブル100”を達成して、「百戦錬磨」の肩書きを持って3年後のユージーンでの21年世界選手権へ挑む意欲を表していました。

マラソンファンとしては、勿論3年後の世界選手権のメダルを期待しますが、あのボストン・マラソンを優勝した川内優輝選手が2020年東京五輪のコースを走る姿も是非見たいのも本音ですね。今後も頑張って粘る走りを見せて下さい。

歴史的な結果となった2018ボストン・マラソン: 男子部門優勝の川内と女子部門の注目点

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