フルマラソンを走った直後は何も考えられないくらい高揚感でいっぱいになると思います。
少なくとも私はそうです。
しかしメダルやフィニッシャータオルをもらって更衣室に行った時にはその高揚感もなくなり「もう当分マラソンはいいや」といった感情になると思います。
それでも走ってしまうのがランナーになってしまうのですが、ランナーにとってトレーニングは重要です。
しかしそれ以上に重要なのが競技後のリカバリーになってくると思います。
リカバリーの重要性と方法について述べてみたいと思います。
なぜ、適切なリカバリーが『必要』なのか?
基本、フルマラソン後はよっぽどのトップランナーで無い限り、筋肉はズタズタになっています。
レース中に痙攣したり脱水症状になったならなおさら筋肉以外の臓器がボロボロになっています。
ですからこれらの臓器を内側と外側からリカバリーする必要があります。
ただ言っておきますが、リカバリーをしなくても基本的には回復します。
人間の臓器は完全修復能力を持っていますので特別なことをしなくても治っていきます。
ただしものすごく時間がかかりますし、その間は体の反応として修復に全力投球状態なので、ほかのことに頭がいかなくなります。
どんなことかというと、脳みそなど体の思考判断に必要な臓器に対して必要最低限の動作ができる程度のエネルギーしか送らないようになります(具体的には息をする、食べる、寝る程度)。
ですから思考能力が極端に低下することになります。
そうすると、当然ですが仕事、勉強、車の操作等に支障をきたすことになりかねません(実際マラソン直後は車の運転などは行わないようにすべきと推奨している大会が多いです)。
このような問題点をおこさないためにも適切なリカバリーが重要になってきます。
フルマラソン後のリカバリー方法
具体的なリカバリー方法としては、まず筋肉に対して行うリカバリーが考えられます。
最初にお伝えした通り、筋肉はズタズタです。
ズタズタの原因は乳酸の蓄積と筋細胞の損傷が考えられます。
まず乳酸については栄養剤(BCAA)を補給する方法とマッサージによっても乱す方法があるといわれていました。
が、マッサージは近年の研究によって非科学的であると考えられています。
というのも、乳酸自体は体にとって運動する際のエネルギー源であるので、マッサージよりも軽い有酸素運動をして消費してしまうほうが効率がいいといわれています。
ですから、運動した次の日は完全休日にしたいかもしれませんが、リカバリーのためにはBCAAを摂取して30分程度のウォーキングをするのが乳酸を減らすためには最も効果的です。
そして体に行うリカバリーとして栄養補給が考えられます。
まず体中の筋肉からグリコーゲンが消費され枯渇し、その代わりのエネルギーとして脂肪を燃焼させるために肝臓もフル活動していたと考えられます。
ですから肝臓をいたわりつつ筋肉のグリコーゲンを補給できる食事がリカバリーとしては理想的です。
ただその前に言っておきますが、肝臓に負担をかける食品や食べ方は論外になります。
肝臓に負担をかける食材の代表にアルコール類と脂肪(特に動物性脂肪)があります。
ですから、マラソン後に打ち上げで焼き肉屋で飲み放題なんてのは翌日さらに自分の体にダメージを蓄積させる他の食事といっても過言ではありません。
マラソン直後だからこそ、胃腸にやさしい五臓六腑に染み渡る食事を意識するべきなのです。
フルマラソン後に最適な食事は?
前置きが長くなりました。
食事としては動物性たんぱく質で低脂肪のものが一番理想的です。
主には鶏のささみや胸肉です。
料理としては参鶏湯などが胃腸にも優しく負担が少ないと思います。
鶏のレバーなども低脂肪でいい食材ですが、鉄分が多い食材ですので運動後のボロボロの肝臓にとっては負担が大きいかもしれません。
適量を心掛けましょう。
リカバリーを十分にすることで筋肉、臓器が早く回復できるので回復すれば、食事もトレーニングも十分に行うことができ、また新たな大会に向けてモチベーションを維持できると思います。
参考にしてみてください。